ブラジルの首都ブラジリアってどんなとこ!?│観光地まとめ

ブラジルの首都ブラジリア。そこは過去を持たない首都であるにも関わらず、1987年には世界遺産に登録されるという前代未聞の計画都市。
いったいなぜブラジル中央高原の荒野に新首都を建設することになったのか。ブラジルのユニークな建築の数々を巡りながら魅力をお届け致します!

ブラジリアは空港からすでに近代的。滑走路も空港内もUber待ち乗り場もデザイン性にあふれた綺麗な空間でした。

ブラジリアのナショナルスタジアム【Estádio Nacional de Brasília】
現地の人がブラジリアは建築物を楽しみに来る人がたくさんいるのに、このスタジアムだけは、建設途中のようでかっこ悪いと言ってました。

クビチェック大統領記念館【Memorial Juscelino Kubischeck】
オスカー・ニーマイヤー設計
ブラジリア建築の父、クビチェック元大統領が眠る墓所兼記念館。クビチェックさんにまつわる数々の記念品や本、写真が展示されており、ブラジリア建築までの歴史を写真とパネルにて見ることができます。

ブラジリア歴史博物館にあるクビチェック元大統領のパネルとブラジリア都市計画の設計図。ブラジリアは「パイロット・プラン(プラノ・ピロット)」というコンセプトに従って、ジェット機形に整えられた区画に官公庁エリア、陸軍本部、大使館エリア、バスターミナル、ホテルエリア、ショッピングセンター、住居エリア、公園、道路が整備されています。

都市計画にはブラジルを代表する、オスカー・ニーマイヤーとその師でもあるルシオ・コスタ、ブラジル建築界の二大巨匠を起用。
「住宅」「オフィス」「広場」「公園」というように区画されたエリアを、歩行者用、自転車用、自動車用道路が分かれ、交通渋滞や大気汚染を避ける工夫がなされているそうです。現在世界中で考えられているハイブリッドな環境を作り出し、自然に寄り添う都市づくりが既にここで実践されていました。

テレビ塔【Brasilia TV Tower】
ルシオ・コスタ設計
高さ224メートルの塔で、75メートルの展望台までエレベーターで上がることが出来ます。上の写真は展望台からの眺め。並びますが、天気が良ければ是非登ってみましょう。テレビ塔の周りには食べ物の屋台や露店が並んでいます。

ドキ・ジ・カイシャス広場【Praça Duque de Caxias】
オスカー・ニーマイヤー設計
陸軍本部と隣接する広場は市民憩いの場。広場の目の前を走る道路は広く長く一直線。なんでも戦争や事変などの有事が発生し、国際空港が使えなくなった場合の代替滑走路ということです。

ブラジリア国立美術館【Museu Nacional da República】
オスカー・ニーマイヤー設計
逆さにしたお椀の内部は宇宙船のような空間が広がります。夜は空の闇と水面の暗がりの中にライトアップされが美術館がぽっかりと浮かび上がり、土星のようなシルエットを見ることができます。

ブラジリア大聖堂【Catedral Metropolitana Nossa Senhora Aparecida】
オスカー・ニーマイヤー設計
入口に出迎えてくれる巨大な四使徒の像にハンマー型の鐘、支柱の間に張り巡らされた青いステンドグラスに宙を舞う天使たち。何もかもが斬新な王冠型の大聖堂はブラジリアの象徴です。

光の入り具合によって様々な顔を見せてくれる聖堂内。夜のライトアップも必見です。

ドン・ボスコ聖堂【Santuário São João Bosco】
なぜブラジル中央高原の荒野に新首都を建設することになったのか。それはイタリアの聖人、ドン・ボスコさんの予知夢から始まります。

「南緯15度から20度にある土地に、・・・驚くべき豊かさをもたらすだろう」

この夢を信じた当時の政府は、ブラジル中央高原の荒野に新首都を建設するというユートピア構想を発案。「50年の進歩を5年で」というスローガンのもと、ブラジル北部とミナス・ジェライスから多くの労働者が移り住み、実際には8年ほどで新首都が整備されました。

ブラジリア大聖堂の青とはまた違った星降る夜のような、深海のような青のグラデーションは写真では綺麗に語れません。中央の巨大水晶シャンデリアが黄金色に灯る美しさと合わせて是非見てみたいものです。

ファティマの聖母教会【Igreja Nossa Senhora de Fátima】
オスカー・ニーマイヤー設計
ジェット機の右翼、住宅街の中に佇むファティマ教会はクビチェック元大統領の奥様が娘さんの病気回復を願って建てられた教会です。娘さんの病気はその後治り、現在元気に政界にいらっしゃるとか。

ブラジリアの教会はどちらもヨーロッパの教会とは違ったスタイルで新鮮です。内部の壁画は、ブラジルのモダニズム運動の著名な画家であるアルフレド・ボルピさんによるものです。外壁の聖霊柄タイルも必見です。

ジェット機形の中心部に居住エリアは見られませんが、左翼と右翼部分には庶民的なレストランやショップが並んでいます。

外務省【Palácio Itamaraty】
オスカー・ニーマイヤー設計
外観もさることながら、内部の設計がとっても素敵で建築雑誌でもよく目にします。2021年3月現在、コロナウイルスの影響で内部に入ることはできませんが、内部見学ツアーが復活すれば必見です。

国会議事堂(上院/下院)【Congresso Nacional】
オスカー・ニーマイヤー設計
ブラジリアといったらこちらを思い浮かべるのは私だけでしょうか。上院は保守的な議会なので上に閉じた形、下院は人々の声をよく聞き新しいアイデアを出すべき議会なので上に開いた形になっています。議会の性格を形で表現した国会議事堂は世界で唯一ここにあり、と言われています。

最高裁判所【Supremo Tribunal Federal】
オスカー・ニーマイヤー設計
裁判所の前には公正な裁判を意味する「目隠し裁判の像」。アトリビュートがちょっと違いますが、正義の女神様といったところでしょうか。

大統領府【Palácio do Planalto】と労働戦士の像【Monumento Dois Candangos】
オスカー・ニーマイヤー設計
労働戦士の像が建つ場所を三権広場と呼び、三方を国会議事堂、最高裁判所、大統領府などに囲まれています。

ブラジリア歴史博物館【Museu Histórico de Brasília】
クビチェック元大統領の顔の石像が埋め込まれています。ここではオスカー・ニーマイヤーのブラジリアでの建築を一挙に写真で見ることが出来るので、ここは見た、ここはまだ見てない、など探し物の答えが見つかる場所です。

パンテオン【Panteão da Pátria e da Liberdade】
建都の歴史を刻んだレリーフが壁一面に飾られており、生々しい壁画は迫力があります。

ポンタ・ド・ラゴ・スル【Pontão do Lago Sul】
人工的に作られたパラノア湖畔のリゾートビレッジ。ここではレストランやバーが軒を連ね、湖に沿って遊歩道が整備され、南国の雰囲気を味わうことができます。

ジュセリーノクビチェック橋【Juscelino Kubitschek Bridge】
パラノア湖にかかるスチール製のアーチ橋はポンタ・ド・ラゴ・スルから見ることができます。青空にかかる煌びやかな橋の姿も素敵ですが、夜のライトアップスポットとしてもおすすめです。

今回はかなり長くなってしまいましたが、個人的には1泊して日中もライトアップも楽しみたいブラジリア。ホテルのご紹介が出来ませんでしたが、ブラジリアは平日よりも週末の方がお値段下がり、5つ星ホテルでも100ドル以下で宿泊可能です。

建築物も都市設計も両面で興味津々のブラジリア。サッと見て流すのもよし。じっくり見るもよし。ブラジリアを見たらブラジルの意外で素晴らしい一面が見えるはず。ブラジルに来たならば、是非訪れてほしい観光地のひとつです!

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