ブラジル北東部は、美しいビーチとコロニアル調の街並みで知られるアフロブラジル文化の中心として有名な地域です。南からバイーア、セルジペ、アラゴアス、ペルナンブーコ、パライバ、リオ・グランデ・ド・ノルテ、セアラー、ピアウイ、マラニョンの9州で構成されており、全ての州が海に面しています。沿岸部の気候は多雨熱帯型で、雨季は1月~6月、年間平均気温は31度前後です。緑のある沿岸部に都市が集中しており、内陸部は極端に暑く雨が少ないセルトンと呼ばれる低地になっています。
北東部は、ポルトガル人、フランス人、オランダ人がブラジルで最初に支配した地域で、サルバドール、オリンダ、サン・ルイスなどの街では植民地時代のカラフルな街並みを見ることができます。北東部の3大都市はサルバドール(バイーア州)、フォルタレーザ(セアラー州)、レシフェ(ペルナンブーコ州)で、どれも港湾都市として発展しました。
郷土料理も独特で、他地域よりも唐辛子などの辛味を食べることが特徴的です。豆で作った生地をパーム油で揚げエビなどと一緒に食べる「アカラジェ」、塩漬けし天日干しされた牛肉「カルネ・デ・ソル」、トウモロコシをココナッツミルクで煮込んだ甘いおかゆ「カンジッカ」、キャッサバ芋「マンジョッカ」などがあります。
主な見どころは、バイーア州の州都で黒人奴隷たちによってもたらされたアフリカ文化の影響が色濃いサルバドール、巨大人形のパレードと傘を使った踊りフレーボで有名なカーニバルの街オリンダ、厳しい環境保護政策によって守られているブラジルの海の楽園フェルナンド・デ・ノローニャ島、引き潮時に岩礁に天然プールが現れる人気のビーチタウンポルト・デ・ガリーニャス、小舟で伝統的な漁を続ける漁師たちの村で赤砂の崖と白い砂浜の対比が絶景のカノア・ケブラーダ、1500㎢に広がる白い砂丘で知られるレンソイス・マラニャンセス国立公園などがあります。
北東部への玄関口は、サルバドール国際空港(バイーア州)、レシフェ国際空港(ペルナンブーコ州)、フォルタレーザ国際空港(セアラー州)などの主要都市の国際空港です。フェルナンド・デ・ノローニャ島へは飛行機で、レンソイス・マラニャンセス国立公園へはサン・ルイス国際空港(マラニョン州)からアクセスすることができます。日本やブラジル国外から国際線を利用する場合は、通常サンパウロやリオ・デ・ジャネイロから国内線に乗り継ぎます。