サンパウロ州は人口4,404万人、面積25万㎢。関東地方の人口が4,116万人、面積が約3万㎢なので、サンパウロ州は関東と同じ人口で面積は10倍という計算になります。サンパウロ州はブラジルで一番人口が多い州であり、日本からの移民船が到着したサントス港やコーヒー農園などが多くあったことから、日系ブラジル人が最も多い州でもあります。
ポルトガルの遠征隊がブラジルに初めて上陸したのは1500年、現バイーア州のポルト・セグーロですが、ポルトガル人によって作られた最初の町はサンパウロ州のサンビセンテという海沿いの町です。
サンパウロ州は、山あり、川あり、農場あり、街あり、ビーチありの観光資源が豊かな州です。主な見どころとしては、サンパウロ市では歴史地区、美術館・博物館、公園など、ビーチではサントス、グアルジャ、イリャ・ベラ島、内陸部ではワイナリーで知られるサンホッケ、オランダ移民の町で花の栽培で有名なオランブラ、冬の別荘地「小スイス」として人気のカンポス・ド・ジョルダン、日系コーヒー農園東山農場などがあります。他にもホピハリに代表されるテーマパーク、ウォーターパーク、リゾートホテル、アウトレットなど様々な楽しみ方が可能です。
サンパウロ市は、ブラジルの南東部に位置し、人口は東京都とほぼ同じ(1218万人/2019年)、広さは東京都全体の4分の3にもなる南米最大都市です。標高約800mの高さに位置しており、一番近い海岸のサントス港からは車で約1時間、Serra(セーハ)と呼ばれる山並みを登ってたどり着きます。標高が高いため、1日の温度差が10度以上になることがまれでなく、外出時はジャケットを持ち歩くなど油断ができません。
リオ・デ・ジャネイロがブラジルを象徴する街として知られているのに対し、サンパウロはブラジル経済の中心として国を支えています。市内は、ビジネスエリアかつ街の目抜き通りであるパウリスタ通り、金融の中心地イタイン・ビビ、歴史地区のセントロ、高級住宅地のモルンビー、バーやカフェなどで賑わうボヘミアンなヴィラ・マダレーナ、市民の憩いの場所イビラプエラ公園などを、Condomínio(コンドミニオ)と呼ばれる高層マンション群が取り囲み、その先にベッドタウンが広がっています。
サンパウロはもともとコーヒー貿易により発展した街で、歴史的に様々な国からたくさんの移民を受け入れてきました。日本人街リベルダージやイタリア移民街ビッシーガ、シリア・レバノン人コミュニティーなどは有名で、各国の食文化はサンパウロの人々の日々の生活に浸透しています。
サンパウロ市は、世界的にも文化面がとても充実しています。美術館、博物館はもちろん、SESCなどの文化施設や、年1回市全体で開催されるVirada Culturalと呼ばれる無料の音楽イベントなど文化系催し物が数多くあります。文化施設だけでなく、レストランやナイトクラブも世界屈指のレベルを誇ります。
主な見どころとしては、青果、肉魚などなんでも揃うサンパウロ最大の市場サンパウロ中央市場、ブラジル国民のパッションであるサッカー博物館、サンパウロ一豪華な建造物サンパウロ市立劇場、南半球屈指の西洋美術コレクションを誇るサンパウロ美術館、中心部に広がるイビラプエラ公園内にあるアフロブラジル博物館などがあります。
サンパウロ出身者はPaulistano(パウリスターノ)と呼ばれ、ライバルのCarioca(カリオカ/リオ出身者)とよく比較されます。サンパウロの人たちは、カリオカのリラックスした雰囲気に比べて、仕事ばかりしていて人生を楽しんでいないと言われますが、大都市にもかかわらずブラジル人らしく人懐こく寛容な人が多いです。
サンパウロへの国際線は市内中心部から約25km北東に位置するグアルーリョス国際空港に到着します。空港から市街地への距離は、車で1時間、道の込み具合によっては最大3時間程度かかります。
ブラジル国内からの便は、グアルーリョス国際空港の他、市内に近いコンゴーニャス空港に到着します。空港から市内中心部までは車で約20~30分です。