タンザニア|ザンジバル島

アフリカは動物、砂漠、サバンナなど、陸のイメージが強く、海を連想するのは難しいかもしれない。

しかし、世界一の透明度を誇る紅海を筆頭に、アフリカの先入観を裏切るような、美しい海が数多くあることを今回の旅で知った。

ヨハネスブルクからの直行便にてザンジバル島へ到着した日はラマダン明け初日。旅の拠点となるストーンタウンへ移動中、たくさんの子供達が公民館のような建物の周りを埋め尽くしていた。

ドライバーによると、そこは大統領官邸で、ラマダン明けのお祝いに大統領自ら子供達にお金を配っていると言う。よく見ると、確かに現金を握っている子供達。とても太っ腹な大統領だな。ん?大統領!?

タンザニアの大領領はこの島に住んでいるの?と聞くと、約55年前は独立国であり、タンザニアと併合後も
歴史上、独自文化への思いは自然と強く、独立志向が高いと言う。

確かに、街並みも人々の顔も本土とは異なり、アラブ文化の影響が色濃い。本土から出入りしてもパスポートにスタンプを押され、税関も独自に設定されているのはそのためだ。

人々が首都と呼ぶストーンタウンの街並みは世界文化遺産に登録されている。単に美しい街並みというだけでなく、かつてこの国は黒人奴隷貿易の中心地であった。

奴隷市場が開かれていた場所にはモニュメントが立ち、奴隷を収容していた地下を見学することもできる。売られた奴隷が出港する前に収容された洞窟や、抵抗する奴隷を監禁したプリズン島など「負の遺産」としての側面を持つ。

そんな暗い過去とは裏腹に、現在のザンジバル島は世界中から観光客が訪れ、大型ホテルの建設ラッシュである。

アラビアンな街並みにアフリカ雑貨店が軒を連ね、歩き疲れたらヨーロピアンカフェで一息。イルカウォッチクルーズ等のマリンスポーツに、香辛料ツアーやスパも楽しめる。

島国特有のゆったりとした時間が流れ、イスラムの人々は暖かく陽気に迎えてくれる。

黄熱病、マラリア感染地域であるため、朝晩の蚊対策や夜の外出を避けるなど最低限のルールを守れば、アフリカのイメージを払拭させてくれる美しい海と、特異な文化に彩られたアフリカの南国を満喫できる数少ない島である。

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