マチュピチュ2連泊｜マチュピチュ遺跡と世界遺産クスコ 4日間

アンデスの険しい山道を登りきったその先、視界が一気に開けると、まるで雲の上に浮かぶような石造りの都市が姿を現します。
これが「空中都市」「失われた都市」として知られるマチュピチュ遺跡です。

16世紀、インカ帝国がスペインに征服された際、多くの都市が破壊されました。しかし標高2,400メートルという秘境に築かれたマチュピチュは、スペイン軍に発見されることなく、濃い森に守られるようにして静かに眠り続けました。そして1911年、探検家ハイラム・ビンガムによって世界にその存在が知られることになります。

山肌に沿って段々畑や神殿、居住区が連なり、当時の生活や宗教観を今に伝えるマチュピチュ。その壮大で調和のとれた景観は、思わず息をのむ美しさです。
古代インカ文明の叡智と神秘に触れる旅を、ぜひここで体験してみてください。

インカ帝国の首都として栄えたクスコ。
その名は「へそ」を意味し、太陽神を崇拝したインカの人々にとって、クスコは世界の中心、そして宇宙観の核心そのものでした。

16世紀にスペインが進出すると、インカの人々は山深くへ追いやられ、都市の支配者はスペイン人へと移ります。彼らはインカの頑丈な石組みの上に教会や邸宅を建て重ねました。この“インカとスペイン”が融合した独特の街並みこそが、今日のクスコを特別な都市にしているのです。

市内には、今も多くのインカ時代の遺構が残っています。
太陽の神殿として栄え、のちに教会へと姿を変えたコリカンチャ、カミソリの刃すら通さない精巧な石組み、クスコの中心であるアルマス広場、そして周囲を彩る壮麗な教会群――。街を歩くだけで文化と歴史が折り重なる瞬間に出会えます。

さらに、アンティークとモダンが融合したカフェや雑貨店、アトリエが立ち並び、訪れる旅人を魅了します。
古代インカの息吹とスペイン植民地文化が共存するクスコは、まさに“生きた博物館”のような街。散策するだけで、時空を超える旅が楽しめるでしょう。

クスコの北西約58キロにあるマラス町から車で約15分ほど進むと、山間にあるプレ・インカ時代から続くマラスの塩田が見えてくる。なぜ、標高約3000メートルの高地に塩田があるのか。それは、付近で沸いている温泉に理由がある。こちらの温泉は塩分濃度が高く、それを棚田に貯め、天日干しして水分を蒸発させると、あとには塩が残るのだ。谷の斜面を数キロにわたり埋める棚田の数はおよそ4000枚。白く輝く棚田は圧巻で、晴れた日にはまばゆい限りに白く輝いている。棚田のひとつひとつは持ち主がおり、園内では塩やナッツ、チョコレートが購入可能な露天も出ている。4月～9月の乾季が最も塩田が輝く時期です。

マラスの町から未舗装道路を7キロほど進んだ場所には、モライというインカ時代の円形の遺跡がある。モライとは現地の言葉で「丸くへこんだ所」という意味だ。段々畑を作りながら、円形に掘り下げられたこの遺跡は、ヨーロッパの円形闘技場を連想させる。しかし、こちらは農業試験場ではなかったかという説が有力視されている。最大の遺跡は円の直径約100メートル、深さは100メートルもある。最上層と最下層との温度差は5度～10度もあり、インカ人はこの温度差を利用して、異なる観光で育つ直物を植えて研究していたと言われている。